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【アセットマネジメントOne】「新興国中小型株ファンド」について

 成長期待の高い新興国の中小型株に投資し、2つの運用戦略によってリスクを抑えながら高いリターンを目指すという、アセットマネジメントOne(旧・DIAMアセットマネジメント)の「新興国中小型株ファンド」。

 同ファンドの直近1年の運用状況と「低リスク+高リターン」を可能にする運用の特徴、また今後の見通しについて、菊地尚文・アセットマネジメントOne 運用本部株式運用グループ外国株式担当ファンドマネジャーに聞いた。

■新興国の景気拡大などで、この1年のパフォーマンスは+13.53%に

 前回(2016年6月時点)の取材時に、今後の見通しとして「経済成長率でも企業収益でも先進国を歴然と上回っている新興国は、ここまで大きく下落した分、今後1~2年では反転の可能性が十分にある」と語っていた菊地ファンドマネジャー。その予測のとおり、16年6月~17年5月末までの1年、新興国市場は好調に推移した。

「チャイナショックや米国の利上げ懸念などにより、2015年半ばからの1年で新興国株はかなり下落していたため、割安感から買いが入ったという面もあります。また、米国をはじめ世界的に景気拡大期に入って来て株が好調だったことも要因に挙げられるでしょう」(菊地ファンドマネジャー、以下カギカッコ同)

 反転の直接的なきっかけとなったのは、16年6月のブリグジット(英国のEU離脱問題)だったという。「前述のとおり、すでにかなり下げていたところにブリグジットで瞬間的に大きく下げたことで、そこからは反発という流れになりました」。さらに、11月の米国大統領選でトランプ氏が勝利。一旦はドル高になったものの、12月以降は対円だけでなく他の通貨でもドル安になっていき、それが新興国通貨の買いにもつながったと指摘する。

「また、米国の株式市場は好調ですが、すでに十分上昇しているとも言えます。そこで、新興国にも買いの手が回ってきたという状況です。実際、17年に入ってからは新興国市場への資金流入がかなり明確になってきています」

 個別の新興国はどのような状況だろうか。基本的には、中国を除くアジアの国・地域は順調だと菊地ファンドマネジャー。「中でも、最も好調なのがインドです。昨年11月に、突如高額紙幣の回収を実施したため一時的に株も通貨も暴落しましたが、結局はそれがいい『調整』となって、2月の地方選挙ではモディ首相側が大勝しました。この結果に株式市場もポジティブに反応して、下落前の水準まで一気に戻ってきています」。ちなみに、高額紙幣回収の目的は不正な蓄財への対抗策で、そうしたモディ首相の姿勢は世論に評価されているとのこと。

「インドに限らず、新興国では政治動向も注視する必要があります。台湾では16年1月の首相選挙以降、構造改革が進んでいます。中国ともつかず離れず友好な関係を保っていて、景気も少しずつ上向いている状況です。韓国は大統領の交代がありましたが、政治スキャンダルには比較的慣れている国であり、『膿は出した』ということで今後への期待から株価は上昇しています」。さらに、アジア以外ではヨーロッパの景気が好調なことから、その恩恵を受けて東欧諸国市場も上昇しているという。

●運用実績の推移

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 インドや台湾など好調な新興国がリードした結果、2016年6月~2017年5月末までのファンドの基準価額は13.53%と2ケタの上昇を達成した。なお、5月末時点での純資産総額は13億2600万円、設定来の累計分配金(税引き前、1万口あたり)は5500円となっている。

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